2006年 11月 03日
「さて、これからどうしようか」。前二作では脇目もふらず走っていた。やがて、疲れて休憩をとると、周りがよく見えてくる周囲を見回すと、いろいろ見えてきた。そんな中の一つにクラブ(むしろディスコか)があった。前からちょっと興味あったんだよね。ちょっと寄っていくかという感覚。 これがThe Ordinary Boysの三作目にあたる『How To Get Everything You Ever Wanted In Ten Easy Steps』の根底にある感覚だろう。前作までにはあまり見られなかった、ディスコテイストの楽曲が多く見られるけれども、今作では未だクラブの客にはなりきれていない。とうよりも、ディスコの感覚でクラブに来てしまったようだ。それをなんにも悪びれない。むしろ、それが自分だと主張している。 なにせ、シンセの音が浮いている。シンセを入れたらそれっぽくなるだろうと、無理矢理曲にシンセを入れた感じがする。クラブになじめなくてもそれでもいいやという開き直りのようなものが、作品全体を貫いており、これまでにない印象を与える。単純な足し算では表せない予測不能性があり、この路線はおもしろい。しかし、同時にとっちらかった感もある。この部分は判断が分かれる所だろう。 今後、もう少しクラブに居座るか、他のところへ行くかはわからない。しかし、これからも様々な領域へ足を踏み入れ、王道ではない作品を以後リリースすることを期待したい。
by 708-c
| 2006-11-03 19:53
| 音楽批評S〜Z
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批評の基本スタンスは、過去の神話や神話とは一線を画すべく、現代からの視点で行いたい。
この批評は私個人の考えにすぎない。的はずれで、ただの駄文である可能性が高い。このサイトの批評を踏み台にして、読者の方々が音楽を考え、議論するきっかけとなれば幸いだ。 カテゴリ
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